39歳の備忘録的日記

39歳の男の思ったこと感じたこと

本牧きんちゃん

本牧にきんちゃんというお好み焼き屋さんがある。いや、あった。本牧通りから一本裏に入ってすぐの場所にある。

眩しいぐらいの照明と真っ赤なシェードが目印。ウィンドウにはオススメメニューや地域の習い事のポスターが貼られ、ポスターの間からは活気に満ちた店内が覗ける。ダクトから出る香りはソースを香ばしく焼いた食欲のそそるもの。店内は決して広くはないがちょうどいい裏路地のお店といった感じ。オーナーがスポーツ好きだからか、サッカー選手や野球選手、横浜出身のアーティストなどのサインが黄ばみながらも、店内の壁を覆っていた。

のきんちゃんにだいぶ前から、常連ではないが通っていた。

一番最初はかつて付き合っていた本牧在住の彼女と。それ以降は仕事仲間や家族と2、3ヶ月にいっぺんぐらいの割合で利用していた。

お好み焼き屋さんの一般的なボリュームは私は知らないが、きんちゃんはコストパフォーマンスに優れていた名店だった。ボリュームはもちろん、味も優れ、車で30分程かけていく価値のある店だった。

 

虫の知らせか。つい先日、Googleマップ本牧周辺を検索している時にいつもなら検索をしないで地図を見て遊ぶだけなのだが、なんとなくきんちゃんを検索したのだ。美味しいや、ボリュームたっぷり!など好意的なコメントが並んでいたが、一番先頭には何やら物騒なコメントが…

ひき逃げした店長はお元気ですか?^ ^

のような意味不明なコメントだった。ひき逃げ?なんのことだ?頭に「?」が浮かんだまま色々検索すると…

きんちゃんの店長が飲酒でひき逃げ事件を起こしていたとのことだった。私は常連ではないが、当然店長の顔も知っている。なんでも店舗で仕事終わりに飲酒した後の運転とのことだった。

顔を知っている人間が罪を犯すということは極めて衝撃的だ。飲酒運転の厳罰化が進んでからは飲酒運転の世間の目も大変厳しくなっている。そして自分が店長の店で飲んで運転。轢き逃げ。被害者は亡くなられた。痛恨の極みだ。

 

きんちゃんは店長が事故を起こした翌日も営業をしており、近隣や客からのバッシングが相次ぎ、とうとう閉店の運びになった。店長は雇われの身であったにしろ、やはり店の顔だ。オーナーは自分自身のせいではないにしろ、自分の店の店長が重大な事件を犯してしまったことに反省し、営業を自粛するべきだった。

 

味やボリュームに満足していただけに貴重なお気に入りの店がなくなるのは残念で仕方ない。

被害者の御冥福を祈ると共に、また何処かであのお好み焼きが食べれたらとも思う。

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