39歳の備忘録的日記

39歳の男の思ったこと感じたこと

I won't turn off my radio

最近、お気に入りの弁当屋がある。

大学の近くにあるためか、べらぼうに安い。そしてボリュームもあり、味も悪くない。まさに学生向け。

この弁当屋。だいぶ年季が入っており、ラミネート加工された弁当の写真も良い感じになっている。ウェイティングの椅子のクッションもへこたれている。潔癖ではないので、かえって味があって好感触だ。極めつけは、小さなラジオから聞こえるFMヨコハマ。たまらない。FMなのにスピーカーから聞こえる音質はかなりざらついている。午前も午後も小さなラジオからは地元の情報や、ややマイナーな音楽が垂れ流されている。果たして聴いている人はいるのか。いや、そんなことはどうでもいい。古い外観と味がある店内。そしてざらついたラジオ。これがこの店なのだ。

 

実家の近くの老舗のスーパーもかつてラジオが流れていた。そこではAMが流れており、だいたい夕方ぐらいになると季節にもよるがナイター中継が流れていた。

初夏の夕暮れ時、ひんやりとした店内とナイター中継。洗剤や食材、積んだダンボールの混ざったなんとも言えない香りが漂う。客数は少なく、店内の音は巨人の試合の模様だけ。祖父とその時間によく行き、お菓子を買ってもらった記憶がある。

 

今やラジオは時代遅れの媒体かもしれない。情報はスマホでいくらでも手に入る。

それでもおれはラジオを切らない。

ラジオの音もまたあの思い出に浸ることが出来るから。