39歳の備忘録的日記

39歳の男の思ったこと感じたこと

リラクセーション業

少し前のニュースでリラクセーション業の男がわいせつ容疑で逮捕された。横浜駅西口の店舗だそうだ。アロママッサージと称してわいせつに及んだらしい。リラクセーション業は紙一重な業種だと、私は思う。

上記のような施術がわからない人にわからない施術を行うのだから。もちろん真面目にしっかりと従事してる人もたくさんいるが、仕事に乗っかった上でわいせつなどで捕まる業種は私は知らない。

 

私もかつてリラクセーション業に従事していた。ちなみにリラクゼーションではなく、本来はリラクセーションである(意味合いは同じ)

私がかつていた店舗は準大手のフランチャイズ店舗。つまり直営店ではない店舗だ。これが厄介で、給与など待遇面はオーナーの裁量で決まり、施術などは本部のやり方に則ってやらなくてはいけないのだ。

かつて飲食とリラクセーションはブラック業界だと記述したが、業界というよりこの店舗が酷かった。ブラック業界にも色々あると思うが、オーナーによるワンマン店舗、オーナーのお店ごっこだった。私はその店で長年、店長を務めた。飲食畑の私が何故リラクセーション業界に入ったというと、手に職をつけられるという文句と資格取得を応援!というのが魅力的だったからだ。しかし、蓋を開けてみればなんてことない、いわゆる民間の資格が手に入るということだった。しかも、応援とは金銭や時間を応援という意味ではなく、ただ頑張れ!と応援するだけというクソみたいなオチがつく。ついこの前までズブの素人がお客様に時間とお金を貰い、施術するのは如何なものか。未だにそれはものすごく考えさせられる。

この店のオーナーは50代の男性。かなり薄っぺらい男だった。人手不足だというのに愛人を兼ねた女性従業員と忙しい中、パチンコで遊んでいた。タチが悪いのが店舗近隣のパチンコ屋に居たため顧客からの目撃情報が相次いだ。遊びまわっているのに、売り上げが云々と言われても従業員の士気は上がらない。給料も子供の使いの様な薄給で社員だからしっかりやれとゲキを飛ばす。残業代もボーナスも社会保険もないのにだ。正社員なのだから、もっとしっかりやれと。薄給で福利厚生が無いのに、正社員なのだ。不思議なポジションである。私は店長だったので、職場環境を改善しようと何度も話し合いを持ちかけたが、今は忙しいからと、のらりくらりかわされたり、感情的に憤怒されて話し合いにならなかったりと、旗色が悪くなると雲隠れをすることで、少しも改善はされなかった。ちなみに給料を拘束時間で割ると時給換算で500円ちょっとだった。

大震災の時、店が一週間閉じたことがあった。私は長期の休みが無かった為、不謹慎ではあるが休みを満喫していた。が、途中電話がかかってきて店に来いと呼び出しを喰らった。行ってみるとオーナーと愛人が掃除をしており、お前にはこの店に対する愛情が無いのかと叱責を受けた。あるわけないだろう。何をもって愛情が湧くのか、全く理解出来なかった。普段は店にいないのに愛人とのいちゃつきを兼ねての掃除。人手が欲しくなって呼び出しで怒る。呆れて閉口するしかなかった。

極め付けは店の売り上げを自らのポケットに入れることだ。スタッフが一生懸命に汗をかいて頑張った一時間の売り上げをいとも簡単にポケットにしまう。今日のお前の売り上げを調節すると言って、架空の予約表を作るのだ。運営出来ないという理由だったが、使途は最後まで不明だった。いわゆる横領である。何もかもが破綻している、めちゃくちゃにおかしい店だった。

 

この店はフランチャイズなのだが、本社から散々本社直営の、半ば強制的にスクールに通えと通達が来ていた。スクールとは名目上は技術向上を目的に、それに伴い社内資格を取得とする機関だった。スタッフの休日に身内から金を取り、社内資格を取れというものだった。私は絶対にこのシステムはいずれ無くなると確信しており、更に転職したら、何も意味を持たない社内資格の価値を見出せずいつも断っていたが、だからお前の成績は悪いんだとよくオーナーから叱責された。最初のうちはこの集金システムに本社も力を入れていたようだが、従業員もバカでは無いので徐々に参加人数が減り、最終的には通うのが当たり前と言われたスクールも存在自体が無かったことになった。

ちなみにこの企業は会長のワンマン。極めてワンマン企業で、会長の趣味の習字をベッドに貼り付けるナイスな企業だ。また、何処かで聞いたような名言風を我流にアレンジして日めくりカレンダーにもお習字を披露。そのカレンダーを店舗に置いておかないと烈火の如く、怒るのだ。加えて、会長が書いた書籍も店舗に飾らなくてはならなかった。この書籍はAmazonなどで投げ売りされているが、発売から数年、レビューが全く無いのは御愛嬌だ。また、会長自らの名前を冠にしたお祭り同好会を主催、夏には全従業員に参加を促す。群馬県まで実費で行き、遠い人は泊まりがけ。宿は各自取るか、または雑魚寝という会長の壮大なオナニーにお金を払って付き合うのだ。

 

この企業と店舗は今なお存在する。

ほら、あなたの家の近くにも。今は介護業界にも参入している。ラクダのロゴが入った施設を利用するかどうかはあなた次第です。