かなり前に表題のロケーションについて書いた。
このロケーションは、やはり子どもの頃の楽しい記憶が色濃く残っており、大人になった今、振り返りがてらその周辺に行ってしまうのだった。
その周辺とは、なかなかのカオスな環境であり、高速の出入り口が近いためかラブホテルがいくつか立ち、パチンコ屋もあり、大人の欲望を満たすスポットになっている。しかしその一方で、緑豊かな丘を利用し、きれいなテニスコートやゴルフコースなどもある側面もあるのだ。アービル横浜は言わずもがな、そっちサイドに位置していたはずだ。
横浜駅からも近いが、保土ヶ谷区や戸塚区はまだまだ自然がたくさんあり、多くの人がイメージするであろうヨコハマとはいい意味でかけ離れている。まさに件の場所は横浜の野山をダイナミックに使ったロケーションで、アーバンリゾートに相応しかった。
さて、廃墟になってから暫く経つが、今は一体どうなっているのか。実際に行ってみた。
ここはエントランスだ。当時のまんまで、このアプローチがワクワクさせてくれた。子どもの頃は、プールまでの道のりが長く感じたな。
エントランスから向かって左側にはロッカーやシャワーがある建屋が。当時は相当なスタイリッシュだったであろう、コンクリート打ちっぱなしも経年によりだいぶ汚れてしまった。年代を感じるところもよし。
その建屋の横にはジャグジーらしき跡地。野外にあるため、外気浴が気持ちよかったに違いない。
そしてメインのプール跡地。水が張られなくなったプールは塗装が剥げ落ち、無惨な形を残している。きれいに手入れをされていた芝生も伸び切っており、他の植物に侵食されている。しかし、ここから見える空はあの時のままだった。
現在、こちらはサニーエアロパークという名称で、ドローンの練習場になっているようだ。確かに、起伏もあり、周りの民家までは距離もある。そしてこの広大な土地だ。練習にはもってこいの場所でなかなか目の付け所がいいなと感心した。
何やら大元はどこぞの宗教らしいが、それはどうでもいい。ここが更地になり、他の建物が建ってしまうのが私にとっては一番残念だから。今のところ、それはなさそうだけどね。
草木から発するあのもあっとした空気。煩わしいような空気も、ざぶーんと入るプールへの壮大な演出と考えると、やっぱり最高のロケーションだったと思う。本牧プールみたいに復活してくれないかなー。